踊るひきこもり

からだとこころについての備忘録

身体反応

人間の身体が音などの感覚刺激や気配に反応するのは、生得的で本能的なものである。

生まれた時から、常に大きな音が溢れている生活環境で育った子供がいたとする。その環境がその子にとって心理的に安心だった場合、その子供は大人になってからも、騒々しい場所にいると安心感を感じやすいそうだ。逆に、その環境が子供にとって恐怖である場合、その子供は騒々しい場所が苦手となり、人混みにいると身体が凍りついたり・動悸がするといった自律神経症状がでやすくなる。そして無意識にそういう場を避けるようになるらしい。

 

では、似たような生活環境なのに、一方は安心と感じもう一方は恐怖と感じるのは、一体何故だろう。

1つには、周囲の大人達(基本は親)の関わり方で、子供の生活環境への反応が変わるるということがある。例えば、騒々しい生活環境で「常に笑顔を絶やさない大人に育てられた子供」と「ギスギスして怒鳴り合っている大人に育てられた子供」では、自分の育った環境への反応は少なからず変わってくると思う。

また、もともと生まれもって神経が脆弱な場合では、周囲の大人の関わりなど関係なく、環境への適応が上手くいきにくいケースもあるらしい。

人間は言語や意識が発達する以前の段階で、ある環境を安心と感じたり恐怖と感じたりする「反応」を身につけてしまうのだが、これは「発達性トラウマ」といわれている。

「発達性トラウマ」は「適切でない身体反応」の積み重ねにより作られるのだ。

この事を知ると、今まで抱えてきた問題のいくつかは「適切でない身体反応」が影響しているかも? という考えが生まれてくる。

過度に自分自身を責めてしまったり、逆に他罰的になってしてしまう人には、新鮮でだけどとても納得できる視点だと思う。

 

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