踊るひきこもり

からだとこころについての備忘録

バリ舞踊と深部感覚

私達の身体には、約260個の関節があるといわれています。

股関節から小指の関節まで、大きさはいろいろ、関節の形もいくつかあって、その形によって動かせる方向が決まってきます。その関節を物理的に動かしているのが腱・筋肉になります。

 

「深部感覚」とは?

自分で腕を曲げたり伸ばしたりした時、動きに応じた身体の変化(身体の位置、運動の方向、重力の大きさなど)をキャッチするのが「深部感覚」です。

私達が、目を閉じていても自分の腕の位置がわかるのは、この深部感覚が働いているからなのです。でも、この深部感覚を普段意識して生活している人はあまりいないのではないでしょうか? 深部感覚は、あえて自分で意識しないとなかなか気づくことのない感覚ともいえます。

 

「踊り」と「深部感覚」

肩を上げ下げしたり、腕を曲げ伸ばしするだけの単純な運動を50回繰り返したとします。単純な動作は、頭を働かせなくてもできてしまうので、多分20回くらいから、頭の中は「めんどうくさいなぁ、疲れたなぁ」とか、他のことをぼんやり考え始めます。

 

バリ舞踊は「8の字」を描くような動きが多いのですが、「8の字」を描くには関節を回したり、捻ったり、複雑な動きが必要になってきます。

この複雑さが、身体の内側(深部感覚)に意識が向くきっかけとなり、そして自分の身体を知る楽しさへとなっていきます。