踊るひきこもり

からだとこころについての備忘録

ポリヴェーガル理論のための解剖学①

【解剖学と生理学】 解剖学→ からだの構造(形)を調べる学問 生理学→ からだの機能を調べる学問 お互いに密接に関連していて、解剖学は生理学の前提条件でもある。 【系統解剖学と局所解剖学】 系統解剖学→ 細胞(体を構成している生命的な最小単位) ↓ 組…

ポリヴェーガル理論のための解剖学

自律神経の働きについて、従来の理論(交感神経・副交感神経/2つの神経のバランス)からポリヴェーガル理論(背側迷走神経・交感神経・腹側迷走神経/3つの神経が系統発生的に作用しあっている)へと認識が変化していることは以前にお伝えしました。 pelangi77…

重心移動と体重移動

踊りを習っていると、なんともいえない粋でカッコいい動きを目の当たりにする時があります。それは、本当に一瞬の動きだったりするのですが、その一瞬の動きを自分も会得したくて、一生懸命に練習をしていたようにも思います。「私も、あの動きができたら!…

RehaーBali の3つの効果

リハビリテーションで学んだ知識・技術とバリ舞踊の型を用いたエクササイズ「RehaーBali」 実際に「RehaーBali」をやってみると、(私の経験上)主に3つの効果が期待できると思います。 ①型を辿ることで、体の細部にまで注意や意識が向きやすくなります。続け…

自分軸で生きる

「楽しい」とは、一体どういう状態のことをいうのでしょう。 楽しい時間はあっという間に過ぎる、という言葉があるように、時間が短く感じるような体験のことをいうのでしょうか。 でも、悠久の時を感じるといった、いつもよりゆったりと流れる時間にも、私…

動く楽しさとは? 番外編(後)

「動く楽しさとは?」の記事で、動きに注意を向けることが大切だとお伝えしました。 注意という機能は意識(覚醒)状態とも深く関係しています。 これは、注意と意識の相関状態を表したものです。 A 超低覚醒(睡眠) 注意は無反応 B 低覚醒 注意散漫(外か…

動く楽しさとは? 番外編(前)

私は、踊りのおかげで動くことの楽しさを知りました。 だけど一方で、自分にとって大切なものごとを見落としてきてしまい、自業自得で仕方のないことなのですが、ずっとそのことで自分自身を責めていました。そして、この自己嫌悪という苦しさがある限り、自…

「今ここにある危機とぼくの好感度について」

NHK総合 ドラマ 土曜日21時~ 「今ここにある危機とぼくの好感度について」 https://www.nhk.jp/p/ts/J94YJZG3V6/episode/te/V8L6Y5PRR5/ とうとう今夜が最終回 大好きな渡辺あやさんのオリジナル脚本 役者も、演出も、音楽も、ロケーションも、全てに惹き…

動く楽しさとは?⑧

動く楽しさの3つのポイントお伝えしてきました。 ① 動きに注意を向ける ② 重さを利用する ③ 8の字に動く この3つのポイントさえわかってしまえば、普段の生活のちょっとした動きにも、応用することができると思います。 そして、動く楽しさに興味をもたれ…

動く楽しさとは?⑦

動く楽しさを知るためのポイント ③ 8の字に動かす 私たちのからだは、骨同士が関節を作り、関節の周りには腱や筋肉がつき、さらには筋膜が筋とその他の器官を結合させています。 リハビリの臨床では、腰の痛みの原因が膝裏の硬くて伸びにくくなった筋肉にあ…

動く楽しさとは?⑥

「姿勢バランスを崩す」 そもそも、私たち人間のからだには「バランス反応」という機能が備わっています。 不意にバランスを崩し倒れそうになったとき、頭や首・体幹・手足が咄嗟に動いて、からだを危険から防いでくれるのです。 例えば、突然後ろから背中を…

動く楽しさとは?⑤

動く楽しさを知るためのポイント ② 重さを利用する 動くために、筋力ではなく重さを利用してみます。 もちろん、これは筋肉をまったく使わないということではありません。 私たち人間は生まれてから、寝返り→お座り→ハイハイ→立ち上がり→歩行 といった発達を…

動く楽しさとは?④

動きに注意を向けるには、感覚をスポットライト代わりに使います。 私たちのからだには、環境の変化を認識するための感覚が備わっています。 その中でも、動きに関して重要な感覚は深部感覚(固有受容覚ともいいます)です。 深部感覚は、皮膚や粘膜よりも深…

動く楽しさとは?③

私たちが動きを細かく丁寧にみるためには、一体どうしたらいいのでしょう。 いくつかのポイントあるので、1つずつ説明していきたいと思います。 動く楽しさを知るポイント ① からだに注意を向ける。 ここでポイントなのは「意識」ではなく「注意」を向けると…

動く楽しさとは?②

「動き」とは、形という側面から捉えてみると、Aという形からBという形に変化するときの一連の過程ともいえます。 人間の動作の場合、形を姿勢に置きかえてみた方が、わかりやすいかもしれませんね。 パラパラ漫画を思い出してみて下さい。 枚数が多く、動き…

動く楽しさとは?

今回は「動く楽しさ」について、私が個人的に思っていることをお話ししたいと思います。 同じ楽しいでも、スポーツや楽器の演奏や山登りが楽しいは、なんとなく理解できますよね。 だけど、動くことそのものが楽しいって、よくよく考えると??? 物が動くた…

腹式呼吸のススメ

■予約可能な曜日と時間帯 土、日、祝日の9時~21時の間 個別レッスン/女性限定 ※上記で難しい場合は調整も可能です。お気軽にお問い合わせください。 ※当日のお申し込みはご遠慮ください。 ※オンライン(ZOOM)のみでの対応となっております。 ※画面ON/O…

怒りの出し方

人間は、意味もなく不当な扱いを受けたり、心や身体を傷つけられたら、相手に対して怒りの気持がわくのが当然です。 怒りは自分の身を危険から守るためにも、自然で必要な感情です。 ただし、関わる人や場所によっては、怒りの出し方にはかなり気をつけない…

バリ舞踊と深部感覚

私達の身体には、約260個の関節があるといわれています。 股関節から小指の関節まで、大きさはいろいろ、関節の形もいくつかあって、その形によって動かせる方向が決まってきます。その関節を物理的に動かしているのが腱・筋肉になります。 「深部感覚」とは…

騙さない 騙されない

私は、ある人に騙されたと思っている。 自分の大切なものを壊されたと思っている。 その人への怒りや憎しみの炎を、ずっと消え去ることができないでいる。 よりによって、その人との縁が自分の父親によって作られたという事実がつらい。 負の感情をずっと抱…

「エース」

GOING UNDER GROUND×メレンゲ 1月24日「青山 月見ル君想フ」での配信ライブ視聴 とてもよかった。バンドっていいなぁ。 昨年からずっと大変な状況が続いているけど、頑張って欲しいです。 メレンゲというバンド、ご存じでしょうか? クボケンジさんの作る曲…

情けない、けど楽しい。

人生は不可避で予想不可能なことで成り立っている。 最近、やっとそのことが現実味を帯びて受け入れられるようになった。 50歳半ばにしてこんなことをいっているのだから、我ながら愕然としてしまうし、甘いといわれても致し方ない。 不可避で予想不可能だか…

踊るこもりびと

例えば、発表会のような観客のいる舞台に立つのは苦手。 複数で踊るのはもっと苦手。 師匠が踊っている真後ろで、師匠の動きにあわせて踊るのは好き。 盆踊りのように、それぞれ他人のことなど気にせずに思い思いに踊るのは好き。 まさに踊るこもりびと(*^▽^…

身体反応

人間の身体が音などの感覚刺激や気配に反応するのは、生得的で本能的なものである。 生まれた時から、常に大きな音が溢れている生活環境で育った子供がいたとする。その環境がその子にとって心理的に安心だった場合、その子供は大人になってからも、騒々しい…

自粛生活

コロナによる自粛生活で、家でじっとしている時間が増えた人も多いと思います。 何の準備もいらない散歩は、身軽にできる運動の1つです。 (こんな時期なので)人通りの少ない場所や時間を選んで、1日10分でも20分ひたすら歩くと、結構気分転換ができると思…

「バリ舞踊」の動きと姿勢

普段は運動に携わるしごとをしています。 プログラムの最初に、ウォーミングアップとして体操を取り入れることが多いのですが、できれば柔軟性や協調性を高めるのに「バリ舞踊」を使ってみたいとずっと思っていました。 このブログでは「バリ舞踊の動きや姿…

まずは肩甲骨から

寝たきりの高齢者は、常に背中を布団に押しつけて寝ているので、背中が平たい板のようになるか逆に亀の甲羅のように丸まっている人が多いです。 背中の筋肉には胸郭を動かす働きもあるので、そこが硬いと深い呼吸ができなくなります。血液の巡りが悪くなり、…

3つの自律神経

トラウマとは、衝撃的な体験とそれに伴う強い記憶によってつくられる心の傷。これは今までの私の解釈だ。でもポリヴェーガル理論を知ってからは、程度の差はあれ誰しもがトラウマを抱えて生きているように思えてきた。 普通に暮らしているなかで、ある特定の…

「オズの魔法使い」

ジュディ・ガーランド主演の「オズの魔法使い」が元旦の早朝にEテレで放映されていた。私が幼少の頃は、日曜日のお昼過ぎによく古い洋画が放送されていた。禁じられた遊び 太陽がいっぱい サウンドオブミュージック 自転車泥棒etc...。映画好きの母親と一緒…

「ハーモニー」

今年は新型コロナウィルスによって今までの社会の在り方や常識が良くも悪くも大きく変わらざるをえなくなった。人間社会というものは、自分達の力では抗えない大きな出来事が起こると有無をいわずに変化していく流動的なものなんだと、こういう事態になって…